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フェンウィック フリッピンスティック 775-2

775-2 grip-2

自宅療養中ですが、ブログは書きます。

先日書いた「フリッピング大全」にもあるように、フェンウィックが世界で最初のフリッピング専用ロッドを発表します。

フリッピングの始祖、ディー・トーマスがフェンウィックとスポンサー契約を結んでいたことがきっかけとなったのですが、外部スタッフの意見を取り入れて、実際のフィールドで必要なスペックのロッドを企業側のスタッフとともに作り上げていくというプロセスは、現在のロッド開発のプロセスとも共通するものがあります。日本でもプロトーナメントが発足して以降、トーナメントプロを中心に、契約しているメーカーがプロスタッフとともにロッドを作り上げることが当たり前になってきましたが、1970年代に同様のことが行われていたのですから、アメリカの先進性を感じずにはいられません。


1976年に発表された世界最初のフリッピング専用ロッドはModel 775と呼ばれ、Flippin' Stikという商標とともに、現在まで続くフリッピング用ロッドの基本形となっているのです。

初代は1ピース
Basserに掲載されたModel 775の写真。バットのクロスラッピング、イーグルマーク、フリッピンスティックのロゴなどがはっきりと見える。歴史的遺産と言ってもよいでしょう。

僕が持っているのは、初代のModel 775が発売されてから数年後、1979年ごろに生産された、Model 775-2です。-2となっているのは、完全なワンピースであったModel 775と比べ、バット部分がリールーシート側へ収納される、いわゆる振り出し式(テレスコピックタイプ)になっているからです。当時はスライドインハンドルと呼ばれていました。

775-2grip
グリップはコパーカラーにフェンウィックイーグルマークの刻印がシブい。


このロッドは偶然輸入家具のオークションに紛れていたもので、程度とその価値を考えると割安で購入できました(当然、私物です)。見つけたときは思わず「オオッ」と声が出ましたよ。

775-2 eagle
イーグルマークの状態も良好。

775-2 logo
Flippin' Stikのロゴもきれいに残っていますが、色使いが初代とは違いますね。初代の赤い縁取りのほうがかっこいいなぁ。StickではなくStikが商標としては正解です。

このロッドはコルクの状態、ロゴの状態、ブランクやスレッドの色褪せも少なく、ホントいいコンディションなんですが、惜しいことにトップガイドのみ、交換された跡があります。

775-2 top
トップガイドは明らかに交換された跡が。残念!

残りのガイドは完璧です。

フリッピンスティックはガイドセッティングに大きな特徴があります。フリッピングを行わない、もしくは専用ロッドを持っていない人にはわからないかもしれませんが、ガイドセッティングはまさにフリップという動作、行為を行う上での最大のカギともいえるでしょう。
具体的に言えば、ストリッピングガイド(一番リールに近いガイド)の位置が、通常のベイトロッドと比べると、かなりティップ寄り(リールから遠い)位置に設定されているのです。こうすることで、フリップする際のラインの引きシロを確保し、ロッドのレングスと相まってルアーのプレゼンテーションに必要な距離、ラインの長さを確保できるのです。

775-2 guide
フリッピンスティック開発の上で重要な意味を持つ、ストリッピングガイドの位置。後の全てのフリッピング用ロッドの指標となっている。このガイドの位置が普通のロッドと同じように設定されているロッドはフリッピング用とは言えないし、それでフリッピング専用を謳っているとしたら、フリップという動作を理解していない。

今となってはベイトフィネスの長めのロッド、S-TAV610CLP+Jとかでもフリップという動作はします。しかし、フリップするときにはストリッピングガイドがリールから遠いほうが良い、という事実は変わりません。ピッチングや通常のキャストに織り交ぜてフリップするなら、通常のセッティングが望ましいですが、専用ロッドならば専用のセッティングであるべきです。

アクションは硬さと強さを兼ね備えているややスロー気味のテーパー。このアクションもフリッピングというメソッドを考えれば、納得のアクションです。
グラス製で太くて重くて、今の技術で作られたフリッピンスティックとは比べるべくもないですが、このModel 775によって完成された基本概念が、今なお、フリッピング用のロッドとして脈々と受け継がれていること(他社も含めて)から、このロッドも歴史的意味合いは大きいと思います。


フリッピングという、極めて限定された釣り方、テクニックに特化したロッドが40年以上前に開発され、それが今もなお、フェンウィックのみならず多くのアメリカンブランドでは定番化されているという事実。

フリッピングをメインに釣りを組み立てていくアングラーのことを「フリッパー」と呼びます。「クランカー」や「フィネスアングラー」といった大枠はいくつかありますが、一つの限定されたテクニックをもってそのアングラーをカテゴライズできてしまうのがフリッピングの凄いところだと思います。そしてそのようなアングラーが過去も今も、未来も存在していくのですから、フリッピングの発明、フリッピンスティックの完成はバスフィッシングにおける歴史的事件だと思うのです。



次回はもう1本、紹介する予定。

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テーマ:バスフィッシング - ジャンル:趣味・実用

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まとめ

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